いわゆる六法の中でも、刑法は別格だと思ってます。
というのも、きっちりとした体系的思考をこれでもか!ってくらい要求されるから。
そりゃもちろん、他の科目だって必要ですよ。民法とか憲法とか、その他の科目だって、一定の体系的思考が必要でしょう。特に、他の科目の中では民事訴訟法が強い(?)かな。
他の科目なら、ある論点についての考え方が他の場面に影響する、って事は少ないけれど、刑法に関して言えば…
誤想防衛は故意を阻却しないが、責任を阻却する可能性がある。なんて言いながら、故意は本来的には責任に位置づけられる。なんて言っちゃったらアウトなわけですよ。
でもね。それでもね。
基本的にはある考え方が正しいと思う。でも、この事例においては、この考え方だとどうしても、妥当な結論に辿り着けない。
なんて事になったらどうしましょ。
そりゃ、この考え方がダメなんだ。って切るのもアリだけど、基本的には正しいと思うんだよね。ここ以外は全て妥当すると思うんだよね。他の考え方を採用しても、また別のどこかでおかしな事になっちゃうんだよね。
最近、こんな感じで悩む事が増えました。
刑法を勉強してるときは仕方ないのかもしれないけど、なんだか寂しい。
そして、妥当性を図るための論理を導けない自分が悔しい。
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